一瞬、何が起こったのかさっぱり分からなかった。
俺と美沙子とは違う部署だから、帰るﾀｲﾐﾝｸﾞが一緒になることはまずない。
現に、今まで帰り道で彼女と一緒になるなんて一度もなかったし。
それがよりによって今日、このﾀｲﾐﾝｸﾞでかよ！
これは夢だ、そうじゃなければ奇跡だ。
ﾏｼﾞでそう思った。

俺「あれ？美沙子ちゃんも残業だったんだ」
美沙子「はい、この時期忙しいですからねぇ。仕方ないですよ」
俺「んじゃ一緒な帰ろうか」
美「はい。あ、さっきはありがとうございました(ﾍﾟｺﾘ)」

神様、こんな素敵な奇跡をありがとう！

俺たちは歩きながら、仕事のことや花粉症のこと(二人とも重度の花粉症だった)、そんな雑談をしてた。
普段は長く感じる駅までの距離の何と短かったことか。
彼女の話しぶりからすると、まだ手紙は読んでないみたいだった。

それより、このまま帰るのがものすごく勿体ない！
俺はできるだけさりげなく美沙子を食事に誘った。
俺「そうだ、ご飯まだなんじゃない？もしよかったら何か食べてこうよ」
美「すいませ〜ん、さっき出前取っちゃったからもうお腹一杯なんですよ〜」

orz ﾋﾞｮｳｻﾂｶﾖ…

美「あ、でも今度一緒に行きましょうね〜。連絡してくれたら行きますよぉ」

ｷ(ﾟ∀ﾟ)ﾀｰｰｰｰｰｰ！

俺「ＯＫ、じゃあ連絡する…ってお互い番号知らないじゃん！」
美「あ〜、そういえばそうですねぇ」

…とここで駅に到着。
ﾁｷﾝな俺は彼女の連絡先を聞けないままﾊﾞｲﾊﾞｲしますたorz

あーあ、やっぱ脈なしかぁ。
そんなｺﾄを思いつつ電車に乗ったところでﾒｰﾙ着信。
見慣れないｱﾄﾞﾚｽからのﾒｰﾙだった。まさか…

『美沙子です。今ようやく手紙読みました。
ﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄ、本当にありがとうございました！嬉しかったです！
今日は無理でしたが、また食事に誘って下さいね！
待ってます(^-^)』

ｷﾀｰｰｰｰｰｰ(ﾟ∀ﾟ)ｰｰｰｰｰｰ！！！

しかもﾒｰﾙの最後に番号も入ってる！
満員電車の中、ｶﾞｯﾂﾎﾟｰｽﾞとりそうになりますたよ。


…とまぁ、ひとまず第一ﾐｯｼｮﾝはｸﾘｱできたわけで…
次は食事に誘いたいなと思うわけで…

ただ、今はこの余韻に浸りたい。そんな気持ちだ。

ひとまず今日はこんな感じですた。